着物(きもの) コート 着物コートは、防寒や防雨、埃よけなどの目的で、和服の中では一番上に羽織り、外出する際に着るもの、 訪問先では玄関口で脱ぎ、室内では着ないのが普通です。 左から)道行コート(半コート)/道中着/道行コート(長コート)/雨コート ・着物コートの歴史 コートの型が生まれたのは、ポルトガル人が渡来した際、着ていたマントを真似て考案した合羽が最初とされています。 合羽には袖のない丸合羽と、袖をつけて前を打合せにした袖合羽がありました。 袖のついた合羽には、たけの短い半合羽と、裾まである丈の長い長合羽があり、どちらも男性専用の外衣として使われていましたが、 江戸時代の終り頃には、女性も合羽を着るようになり、雨の日や雪の日に長合羽の腰のところを紐でたくし上げる着装が行われていたようです。 明治中期の28年〜29年頃に女性用の外出着として、東(あずま)コートの名前で流行したのがコートの名前の始まりとされています。 昭和15年頃、戦前までは、長いコートが防寒用として用いられていましたが、戦後は、洋服地を使った様々なデザインが発表されました。 ・着物コートのデザインについて 防寒を目的に、日常に着るコートは、洋服の型を取り入れ、衿や袖などを大きく変化させたデザインが次々と生まれた時代もありましたが、 最近は、防寒よりもむしろ、埃よけやおしゃれ用として、流行に左右されない従来からある落ち着いた型が 定番として人気です。 また、羽織に変わるおしゃれ着として考えられ用いられています。 和服の中では、型を変えやすいこともあり、着物コートは、衿の形によって種類がたくさんあります。 一般的なものとしては、道行衿(角衿)が多くの方に愛用されています。 他には、道中着衿、着物衿、都衿、へちま衿、千代田衿、被布衿などがあります。 ・着物コートの丈について コート丈は、大きく分けて2種類あります。 雨コートのように裾まである長コートと腰から下、お尻が隠れるくらいの半コートです。 長コートの場合には、裾まである対丈の長コート、8分丈、9分丈など、対丈以外の長コート。 その他には、上下に分かれた二部式コートがあります。 --------------------------------------------------- 雨コート: 着丈が裾までの長コートと、上下に分かれた二部式のものとがあります。 二部式コートは、天候に合わせて、半コートにもなり便利です。 また、雨コートの裾の調整も、上下わかれていますので、ワンピースの長コートよりも、帯結びなどの変化で変わるコート丈の調整は、しやすく便利です。スカート(裾回し)を巻くだけですから裾の位置調整が可能です。 雨コートの丈が短いと、着物の裾が出てしまい、着物の裾を汚してしまいます。 また、長すぎても、歩きにくかったり、雨コートの裾を地面に擦るようになってしまいますので、 お仕立時には、 着物を着て帯を締めた状態で採寸し、 帯結びで変るお太鼓の高さなども考慮され、しっかりと採寸される事をお勧めいたします。 --------------------------------------------------- 昔から言われているコートの丈については、 フォーマルは長めの丈、街着は普通の丈、ふだん着は短めのコート丈、 といったようです。 最近では、長めのコート丈(7分丈:着物コートの裾が膝辺り、8分丈:着物コートの裾が膝を隠すくらい)にされ、 |
正式礼装 | 略式礼装 | 正装 | 街着 | ふだん着 | |
用途 | 結婚式 葬儀 告別式 |
成人式、表彰式 入学式、卒業式 記念式典 披露宴 正式な茶会 結納、通夜、法事 |
披露宴 各種パーティー 発表会、お見合い 結納、茶席 |
おけいこ事 音楽界、観劇 デート ショッピング 旅行 PTAなどの学校訪問 |
くつろぎ 散策 ショッピング |
着物コート丈 | 長めの着物コート丈 (8分〜7分丈) |
普通の着物コート丈 (7分〜6分丈) |
短めの着物コート丈 (6分丈) |
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着物コート丈の 大まかな目安 |
着物の着丈×7/10 | 着物の着丈×6.8/10 | 着物の着丈×6.6/10 |
・着物コートの寸法について 着物コートは、着物を着る際には、一番上に羽織ります。 通常ですと、 着物コートは、着物の寸法から裄や袖丈などを割り出します。 着物コートの裄:(着物の裄の寸法)+2分〜3分(約7.6mm〜11.4mm) →着物の裄より長め着物コートの袖丈:(着物の袖丈の寸法)−2分〜3分(約7.6mm〜11.4mm) →着物の袖丈より短め着物の裄より着物コートの裄の方が長めに作るのは、簡単にご理解頂けると思いますが、 着物コートを着た際に、着物の袖が出ないためです。 また、着物の袖丈より着物コートの袖丈を短めに作るのは、袖が中で踊らないようにするためです。 羽織の場合も、着物コートと同様に、着物の上から羽織るものですから同じです。 ただし、 着物を着て、その上から羽織を着て、その上に着物コートを着る方もいらっしゃいます。 3枚重ねですね。 その場合、裄は 着物の裄の長さ<羽織の裄の長さ≦着物コートの裄の長さ にされるのが一番よいと思います。 上記の3種類で問題ないかと考えるところですが、 一度にすべてお誂えされることも少なくなってきているかと思いますので、 お仕立ての際には、着物の寸法を元に、充分にお気をつけ下さい。 |
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着物コート生地です。道行コートや道中着、雨コート、羽織など、ちりよけコート、おしゃれコートにお仕立できます | ||
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西陣織 染め きものコート |
雨コート 二部式着物コート |
高級西陣織 二重紗 羽織 着物コート |
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羽織 着物コート道中着 千代田衿 道行コート |
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