糸目糊加工 | |
2005/06 糸目糊加工の職人さんのお宅へお邪魔しました。 糸目糊加工とは、友禅なんかでよく使われる工程ですが、 白生地の上に糸目糊(現在ではゴム糊が主流)を柄にそって置いていく工程です。 下絵の上に白生地が乗っており、その下から明りをあてて、下絵が透けて見え、 その状態で糸目糊を置いていくというわけです。 今回は、特別に見学させていただきました。 |
|
ピンと張られた生地の上に、 すらすらと糸目糊が置かれていきます。 置かれていくというよりは、 描いていくと言った方が良いかもしれません。 |
綺麗に描かれた模様です。 |
ご好意で、私も糸目糊にチャレンジしてみました。 | あおこさんもチャレンジです |
「こうやって描くんだよ」、と指導を受けたのですが、 思うようにいきません。 |
私がやってみたら、ボコボコで、これでは、だめですね。 |
糸目糊というのは、小筒に糸目糊を入れ、その先に「先金(さきがね)」という物をつけ、指と手のひらをうまく使って、搾り出すように糸目糊を出していきます。つまり、力加減や速さが大切で、太い線、細い線を描く時に使い分けなければなりません。もし、私のようにボコボコの線になってしまうと、後で染めたとき、その部分がボコボコの線で残ってしまい大変なことになってしまいます。 | |
この道35年のベテランの職人さんなのですが、業界では有名な方です。誰もが、「糸目やったら、この人や」と言います。 | こちらは、娘さんが作ってくれたという似顔絵の風船^^ 笑顔が素敵な職人さんです。 |
作品もすごいんですよ〜! 通常は、糸目糊加工の後、伏糊や引き染め、色挿しなどが行われるのですが、こちらは、引き染め加工だけでここまですばらしい作品が出来上がりました。つまり、極細の糸目糊だけで柄の濃淡や陰影が表現された作品なんです。後で色をつけたりするようなごまかしがきかない分、その技術の高さがうかがえます。 お問い合わせはこちら |
|
稲穂 |
菊花 |
今回は、「織」ではなく、「染め」の工程に関わる職人さんのお宅を訪問させていただきました。「織」は「織」で、「染め」は「染め」でそれぞれ大変な作業があるのだと実感しました。どちらにも共通に言えることは、 こういった隠れた匠が、世の中に出ずに苦労しているということ。 なんとかしたいですね、きもの業界。。。 |
|
高級着物通販【きものACT】 |